大掃除の季節に見直しを!
ないと掃除がラクになるもの
いよいよ年末となり、大掃除の季節となってきました。今年一年の汚れを落とすことも大切ですが、もっと掃除をラクにするために家の中を見直すのにもいいタイミングです。掃除をラクにするためには、便利な掃除グッズなどを“増やす”よりも、掃除の手間を増やしているものを“なくす”ことがまずは大切だと、ナチュラルクリーニング講師の本橋ひろえさんはアドバイスします。「便利だと思って使っているけれど、実は掃除の手間を増やしている・・・というものが意外に多くあります。それを使うことでかえって汚れやホコリがたまりやすくなったり、掃除しにくかったりする場合は、思い切って処分することも手です」(本橋さん)
そこで、年末の大掃除のタイミングで“なくす”ことを検討してみたい、ないと掃除がラクになるものをいくつか挙げてみましょう。
1.カーペット、マット類
敷くのが当たり前のように思われているカーペットやマット類ですが、実は敷いてあると汚れが たまりやすいうえに、掃除がしにくく、洗濯やクリーニングなどの手間も増えてしまいます。簡単に洗えないからと汚れたままで放置しておくと、においが取れなくなってしまうことも。玄関マットやキッチンマット、トイレマットなども、実はないほうが掃除がグッとラクになり、清潔さを保ちやすくなります。スリッパを履けば、足元の寒さを防ぐこともできます。
2.ゴミ箱
家の中にゴミ箱はいくつありますか?部屋ごとにゴミ箱があると、各部屋にゴミの回収に回ら なければならず、面倒なもの。そこでゴミ箱はキッチンにひとつだけ置くようにしてみましょう。各部屋を回る手間がなくなるうえに、ものが減って床の掃除もしやすくなります。ゴミ箱が目につかないので、インテリアとしても快適な空間に。
3.水切りかご
洗った食器を乾かすための、水切りかご。しかし、せっかく洗った食器を入れるのに、水切りかご自体がヌルヌルしていたり、水あかがついていたりして汚れている・・・なんてことも。思い切って水切りかごはなしにして、洗濯できる水切りマットなどを使うのがおすすめです。水切りかごがあると、かご自体の汚れやかごの周囲の汚れを掃除する手間がかかりますが、なしにすれば掃除がラクになるうえにキッチンを広く使えるようにもなります。
4.浴室の棚
浴室の棚はシャンプーなどを置くために、一見欠かせないものです。しかし、水がたまりやすいためにカビが生えやすく、こまめな掃除が必要なのが欠点。そこで、浴室の棚にものを置くことをやめてみましょう。シャンプーなどのボトル類は小さいバスケットに入れて洗面所に置いておき、入浴するときだけ持って入るようにします。浴室から出るときにバスケットも持ち出し、バスタオルで水滴を拭いて洗面所に戻せばOKです。また、浴室の椅子や洗面器も、床に置いたままにするとカビの温床になります。タオルバーなどに引っ掛けられるタイプにするとカビが生えにくくなり、浴室の掃除が大幅にラクになります。
このようにものを少なくすることや、汚れやすいものや洗いにくいものなどを使わないことが、日頃の掃除をラクにするコツです。大掃除とあわせて“なくす”ことも意識して、より住みやすい空間づくりをめざしてください。
監修 本橋ひろえさん
北里大学衛生学部化学科(現・理学部化学科)卒業。化学系の企業に就職し、化学事業部にて水処理事業、化学薬品販売、合成洗剤製造などを担当。結婚を機に退職し、専業主婦として家事を担当。子どもが産まれ、自身と同じアトピー体質であったことから、改めて主婦として洗剤に興味を持つ。掃除、洗濯、洗剤を主婦目線で、かつ科学的に解説するナチュラルクリーニング講座をはじめ、10年以上がたち、東京を中心に全国に広がっている。現在は、オンライン講座にも力をいれている。著書に『ナチュラルおそうじ大全』『ナチュラルおせんたく大全』『やることの「見える化」で掃除を劇的にラクにする方法』(以上、主婦の友社)などがある。
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